§1 VB.NETによるプログラム作成2 プログラミング実習
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【3】 オブジェクト

 オブジェクトとは、ボタンや画像などプログラムを構成するためのものである。
 フォームに配置できるオブジェクトは、ツールボックスに用意されている。

ツールボックスの固定操作 9 ツールボックスの一覧表示を固定する(常に表示する)。

 ツールボックスには、フォームに配置するオブジェクトが用意されている。フォームにオブジェクトを配置するときには、常に表示されている方が便利である。
 ツールボックス(図@)の位置にマウスポインタを移動するとオブジェクトの一覧が表示される。ピン(図A)のアイコンをクリックする。もう一度、ピンのアイコンをクリックして、マウスをツールボックスから移動するとツールボックスは隠される。

操作 10 ボタンを配置する。

 ツールボックスのコモンコントロールから[ab Button]をダブルクリックするとフォームにボタンが配置される。

ツールボックス オブジェクトにマウスポインタを移動して、しばらくすると図のように説明が表示される。
 
 オブジェクトの配置方法としては、オブジェクトをクリックして、フォーム上でドラッグすることで自由な位置、大きさでオブジェクトを配置する方法がある。

○オブジェクトの移動・サイズ変更・削除
ボタンのオブジェクト オブジェクトを選択(マウスでクリック)すると、オブジェクトのまわりに8個の四角が表示される。この状態をオブジェクトの選択という。
 移動方法  オブジェクトの上でマウスポインタの形状がに変わる。この状態でドラッグするとオブジェクトがマウスと同じように動く。ボタンを離した場所にオブジェクトが配置される。
 
 サイズ変更方法  オブジェクトのまわりの四角にマウスポインタを合わせると、マウスポインタがなど両端に矢印が付いた形状に変わる。この状態でドラッグするとサイズを変えることができる。
 
 削除  選択したオブジェクトの上で右クリックするとメニューが表示される。その中の[削除(D)]を選択すると削除される。または、オブジェクトを選択し、[Delete]キーを押す。

 

プロパティの設定操作 11 ボタンに「終了」と表示する。

 プロパティウィンドウのTextプロパティ(図@)に「終了」と入力する。

操作 12 ボタンの大きさを100×50ピクセルにする。

 プロパティウィンドウのSizeプロパティ(図A)に「100,50」と入力する。

操作 13 ボタンの配置場所を座標(100,100)にする。

 プロパティウィンドウのLocationプロパティ(図B)に「100,100」と入力する。
Locationプロパティの左の+をクリックするとXとYプロパティが表示される。このプロパティに入力しても良い。

操作 14 ボタンの名前を「EndButton」にする。

 プロパティウィンドウの(Name)プロパティ(図C)に「EndButton」と入力する。
この名前をオブジェクト名という。オブジェクト名はプログラミングのとき、オブジェクトを指定するために使う名前である。

 オブジェクトを配置するとオブジェクトの名前に番号が付ついたものがオブジェクト名として設定される。配置するオブジェクトが多くなると番号が付けられただけでは区別しにくくなるので、個別にわかりやすい名前を付けるようにした方が良い。

 

【4】 イベントとメソッド

 イベントとは、特定の出来事が起こる(発生する)ことである。例えば、“キーボードを押した”や“マウスをクリックした”などである。VBでは、このイベントによって、イベントに対応するプログラムが処理される。このような形式のプログラムを「イベント駆動(イベントドリブン)」という。
 メソッドとは、手続きのことで、プログラムとして作成されるものである。

操作 15 [終了](EndButton)ボタンのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

結果 フォームに配置した[終了](EndButton)ボタンをダブルクリックすると、次の図のようにコードを記述するウィンドウが開く。
コードウィンドウ
 このとき、メソッドの定義部である「Private Sub 〜 End Sub」は入力されている。
 プログラムは次の通りである。下線部の「Me.Close()」を入力する。Me.Close()命令(メソッド)はプログラムを終了する命令である。

Public Class Form1

    Private Sub EndButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles EndButton.Click
        Me.Close()
    End Sub
End Class

 「Private Sub 〜 End Sub」までが1つのメソッドである。定義部の意味は次の通りである。

 Private Sub メソッド名(引数) Handles イベント名

 [終了](EndButton)ボタンのクリックイベント(EndButton.Click)に対応するメソッドで、メソッド名は「EndButton_Click」となっている。

操作 16 プログラムを実行する。[終了]ボタンをクリックして終了させる。

結果 プログラムが終了する。 ([終了]ボタンをクリックすると、対応するメソッド「EndButton_Click」が呼び出され(実行され)、Me.Close()命令が処理される。)

○プログラム(コード)ウィンドウとデザインウィンドウ
 プログラムとデザインのウインドウは、上部のタブ(図@と図A)で表示を切り替えることができる。

 両方のウィンドウが表示されていないときは、ソリューションエクスプローラのForm1.vb(図B)をクリックして、図C(プログラム)または、図D(デザイン)をクリックすると表示される。


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