§15 Webブラウザ1 プログラミング実習
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【4】 戻る・更新・中止・ホーム・検索・バージョン ボタン

 それぞれの働きは、メソッドとして用意されている。順に、GoBack、Update、Stop、GoHome、 GoSearchメソッドとVersionプロパティである。

操作 16 戻るボタンBackButtonのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub BackButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles BackButton.Click
        WebBrowser1.GoBack()    '戻る
    End Sub

操作 17 更新ボタンUpdateButtonのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub UpdateButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles UpdateButton.Click
        WebBrowser1.Update()
    End Sub

操作 18 中止ボタンStopButtonのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub StopButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles StopButton.Click
        WebBrowser1.Stop()
    End Sub

操作 19 ホームボタンHomeButtonのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub HomeButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles HomeButton.Click
        WebBrowser1.GoHome()
    End Sub

結果 実行して、ホームボタンをクリックすると「インターネットエクスプローラ」にホームページとして登録されているWebページが表示される。

操作 20 検索ボタンSearchButtonのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub SearchButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles SearchButton.Click
        WebBrowser1.GoSearch()
    End Sub

結果 実行して、検索ボタンをクリックすると「インターネットエクスプローラ」に検索プロバイダとして登録されているWebページが表示される。

操作 21 バージョンボタンVerButtonのクリックイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub VerButton_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles VerButton.Click
        MessageBox.Show(WebBrowser1.Version.ToString, "バージョン")
        'MsgBox(WebBrowser1.Version.ToString)とほぼ同じ
    End Sub

結果 実行して、検索ボタンをクリックすると「インターネットエクスプローラ」のバージョンが表示される。

 

 結局、WebBrowserコントロールは、「インターネットエクスプローラ」の機能そのものであることがわかる。ほかのインストールされているアプリケーションの中にも、その機能が使える場合がある。ただし、標準では、ツールボックスには表示されないので、準備が必要である。

 

【5】 アドレスの表示

 アドレス入力欄txtAddressには何も表示されていない。表示されているWebページのアドレスが表示されるようにする。
 Webページの表示に関して、WebBrowserコントロールには次のようなイベントがある。

DocumentCompleted  コントロールでWebページの読み込みが終了したときに発生する。
Navigated  コントロールが新しいWebページに移動し、Webページの読み込みを開始したときに発生する。
Navigating  コントロールが新しいドキュメントに移動する前に発生する。

 ここでは、Navigatedイベントの発生するタイミングでアドレス入力欄にURLを表示する。


操作 22 WebBrowser1のNavigatedイベントに対応するメソッドを次のように作成する。

    Private Sub WebBrowser1_Navigated(ByVal sender As Object, ByVal e As System.Windows.Forms.WebBrowserNavigatedEventArgs) Handles WebBrowser1.Navigated
        txtAddress.Text = WebBrowser1.Url.ToString
    End Sub

 現在のWebページのURLは、Urlプロパティで参照できる。Urlプロパティのデータ型が違うので、ToStringメソッドで文字型に変換している。
結果 実行して、Webページが表示されるごとに、そのWebページのアドレスが表示される。

 

【6】 ツールチップ

 今回のプログラムはボタンに画像があるだけで、用途(使い道)がはっきりとしない。ほかのアプリケーションにもあるように、マウスポインタをボタン上に移動すると説明が表示されるようにする。これをツールチップという。

操作 23 ツールチップを使うため、ツールチップオブジェクトToolTip1を配置する。ツールボックスの「コモンコントロール」グループにある[ToolTip]をダブルクリックして配置する。

結果 タイマーオブジェクトなどと同じようにフォームの下部にツールチップオブジェクトが配置される。

 ツールチップの説明文を設定するには、SetToolTipメソッドで行う。

SetToolTip(オブジェクト名 , 説明文 )
 オブジェクト名 には、説明文を表示する対象となるオブジェクトの名前を設定する。

操作 24 ツールチップで表示する説明文を設定するプログラムをForm_Loadメソッドに次のように追加する(下線部)。

    Private Sub Form1_Load(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles MyBase.Load
        VerButton.Top = 2
        SearchButton.Top = VerButton.Top
        HomeButton.Top = VerButton.Top
        StopButton.Top = VerButton.Top
        UpdateButton.Top = VerButton.Top
        BackButton.Top = VerButton.Top
        GoButton.Top = VerButton.Top
        txtAddress.Top = 9
        Haichi()
        ToolTip1.SetToolTip(GoButton, "移動")
        ToolTip1.SetToolTip(BackButton, "戻る")
        ToolTip1.SetToolTip(UpdateButton, "更新")
        ToolTip1.SetToolTip(StopButton, "中止")
        ToolTip1.SetToolTip(HomeButton, "ホーム")
        ToolTip1.SetToolTip(SearchButton, "検索")
        ToolTip1.SetToolTip(VerButton, "バージョン")
        WebBrowser1.Navigate("http://masudahp.web.fc2.com/")
    End Sub

結果 実行して、7つのボタンにマウスポインタをあわせるとそれぞれの説明文が表示される。


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 §15 Webブラウザ1 Copyright©2008 Hiroshi Masuda 

 

 

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