§2 ファイルの処理 VB6
 (1) ファイルとは 前へ 目次へ 次へ 

 アプリケーションなどのソフトウェアでは、データを処理する過程で途中や最終の結果をディスクにファイルとして保存しておくことがある。また、ディスクに保存されているデータを読み込んで処理をすることもある。例えば、テキストエディタでは、入力した文字データをディスクに保存したり、保存しておいたデータを読み込んで作業が続けられるようになっている。
 このように、データをディスクに保存したり、保存しておいたデータを読み込むことはソフトウェアの中でよく使われる。ここでは基本的なファイルの処理方法について学習する。



 1. ファイルの種類とパス指定

 データやプログラムをディスクに保存するとき、ファイル名を付けて記憶させる。すなわち、ディスクに記憶されたデータやプログラムの集まりがファイルであり、ファイル名で区別されている。
 ファイルは記録形式や編成方法によって、次のように分類することができる。

記録形式
バイナリファイル … すべてのデータを含むファイル。
テキストファイル … 文字コードと改行などの限られた制御コードだけを含むファイル。
編成方法(記録方法)
シーケンシャルファイル … 先頭から末尾に向かって順番に記録されているファイル。
ランダムファイル … 順番に関係なく、指定した場所に記録されているファイル。

 ファイルは整理のためにフォルダ(ディレクトリ)*1に分類して保存するのが一般的である。「どのドライブ」の「どのフォルダ」に記憶されているかを表す名前をパス名という。パス名は指定方法によって絶対パス相対パスがある。ディスクには一番元になるルートディレクトリというものがあり、ルートディレクトリの中にファイルやフォルダが記憶されている。
 絶対パスはルートディレクトリからファイル名やフォルダ名を指定する方法である。ルートディレクトリは\(UNIXは/)で表す。相対パスカレントディレクトリ(現在ファイル操作の対象となっているディレクトリ)からファイル名やフォルダ名を指定する方法である。フォルダ名とファイル名は\(UNIXは/)でつなぐ。

 ..(ドット2つ)で1つ上のディレクトリ(親ディレクトリという)を表す。
 .(ドット1つ)でカレントディレクトリを表す。
図2-1-1 ファイルの保存され方のイメージ


*1 フォルダとディレクトリは同じものを表している。当初、UNIXやMS-DOSなどのOSではディレクトリと呼ばれていたが、Windowsではフォルダと呼ばれるようになった。VBにもDirListBoxコントロール(フォルダを選択するリストボックス)があり、このDirはDirectory(ディレクトリ)の略である。


 (1) ファイルとは 前へ 目次へ 次へ 
Copyright © 2002 Hiroshi Masuda 

 

 

inserted by FC2 system