§2 ファイルの処理 VB6
 (1) ファイルとは 前へ 目次へ 次へ 

 2. ファイルの保存場所

 ファイル名だけを指定してファイルを保存したとき、このファイルは「どのドライブ」の「どのフォルダ(ディレクトリ)」に保存されるのだろうか? このとき保存されるドライブはカレントドライブであり、保存されるフォルダはカレントディレクトリである。

 カレントドライブ(Current Drive)は現在のファイル操作の対象となっているドライブである。同じように、カレントディレクトリ(Current Directory)は現在のファイル操作の対象となっているディレクトリ(フォルダ)である。
 ドライブもディレクトリも指定しないで、すなわちファイル名だけのとき、操作の対象となるファイルが特定できるように、OSはカレントドライブカレントディレクトリを管理しいる。カレントドライブカレントディレクトリを合わせてカレントパス(Current Path)と呼ぶこともある。また、Windowsではカレントディレクトリがカレントドライブも含めたものを指すこともある。


カレントディレクトリに関する命令 (VisualBasic 6)

ChDrive      カレントドライブを変更する。
  ・ChDrive  "C" … カレントドライブを C にする。
  ・ChDrive  "C:\Windows" … カレントドライブを C にする。
 ドライブ名が2文字以上のときは先頭の1文字だけが使われる。
ChDir  カレントディレクトリを変更する。
  ・ChDir  "\Windows" … カレントディレクトリを\Windowsにする。
  ・ChDir  "C:\Windows" … カレントディレクトリを\Windowsにする。
CurDir  カレントパスを返却する関数である。
  カレントパス →  "C:\Windows""D:\Work"
  カレントドライブ → ドライブ C
  ・Print CurDir("D") … D:\Work と表示される。
  ・Print CurDir … C:\Windows と表示される。


テストプログラム

 新しくVisualBasicを起動して、新規フォームを用意して、コマンドボタンを1個配置する。コマンドボタンはフォームの右下側に配置する。プログラムは次の通りである。

Private Sub Command1_Click()
    Print CurDir
    Print App.Path
End Sub

 App.Path は、このプログラム(アプリケーション)の保存されているパスを示す。

 実行して、ボタンをクリックするとカレントパスとアプリケーションのパスが表示される。

図1-2-1

 カレントディレクトリはVisualBasicがインストールされているパスになる。(図1-2-1は一般的なインストール先である。システムによって異なる。)

 App.Pathもカレントディレクトリと同じ(2行目)である。これは、このプログラムがまだ保存されていないからである。


 このプログラムを保存してから実行する。例えば、C:\Data\vbtest\ に保存して、実行すると図1-2-2のようになる。

図1-2-2


 (1) ファイルとは 前へ 目次へ 次へ 
Copyright © 2002 Hiroshi Masuda 

 

 

inserted by FC2 system