C言語の基礎
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§1 C言語

1-1 C言語について

 C言語は1972年に誕生した。このC言語によってUNIXも作成されている。これまでOSはプログラムの手数もかかり、開発期間も長くなるが、実行速度が高速で記憶領域を多く必要としないアセンブリ言語で作成されるのが普通であった。ところがこのC言語を使用して作成したUNIXがアセンブリで作成したものとそん色なく作成できたのである。また、UNIXがC言語で作成されたため、多くのコンピュータに移植された。これ以降C言語は、有効なシステム記述言語であり、かつ移植性の高い言語であると注目された。

 これまでのC言語には、標準となる規格がなかった。しかし、多くの会社からすでにC言語がたくさん発売されている。各社少しずつの違いがあったが、それでも広く使われている。
 そのC言語にも標準規格が 1989年12月にANSI(American National Standards Institute)により正式に承認された。それがANSI Cである。

1-2 C言語とBASIC

 コンピュータ言語の入門用として有名なBASICとC言語と大きな違いは次のとおりである。
C言語(コンパイラ)プログラムを機械語に変換してから実行するので高速であるBASIC言語(インタプリタ)プログラムを1行ずつ解釈しながら 実行する(一般に低速である) 本来、コンピュータ言語はコンパイラが主流であった。コンピュータの初心者でも簡単にプログラムを学べるようにBASIC言語が開発された。
 コンパイラには、他に次のようなものがある。
FORTRAN(フォートラン):科学技術計算に向いている。
COBOL(コボル):事務処理用に向いている。

1-3 コンパイル

 C言語コンパイラを使用してソース(プログラム)から実行ファイルを作成することをコンパイルすると言う。
コンパイル作業の流れ
ソースファイルをエディタ(ワープロのようなもの)で作成する

ソースファイルをコンパイラでコンパイルし実行ファイルを作成する

実行ファイルを実行する

1-4 コンパイルの方法

 ソースファイル名の最後には、.cをつける。例えばtest.cとする。コンパイルのコマンドを、ccとすると次のようになる。
> cc test.c

 実行ファイル名は、.cを除いたtest(一般的に"test.exe")というファイル名で作成される。したがって実行するには、

> test

と入力する。


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